海には早足の春が訪れていました
眩しすぎる午前の光と、のったりとした白い雲
波の色に、冷たさの緩んだことが感じられました
その昔は、大勢の観光客でにぎわった「熱海温泉」
今は、こうして、瓦礫のままほって置かれたホテルの姿が、あちこちで見られます
乾いた白い壁にも、春の光が当たっていました
青い空と青い海に奪われた視線の向こうに
桃色の木々が続いていました
こんなところで、早咲きの桜に出会うとは...
なんと言う名前の桜だろうか?と、
あちこち探したけれど、名前の手がかりを見つけることは出来ませんでした
やはり、カンヒサクラやヒガンサクラなどの種類なのでしょうか?
パッと明るくなった道沿いは、散策をする人たちでにぎわっていました
思いもよらぬお花見に嬉しくなって、軽くなった足取りで海岸沿いを降りて行きました
そこは熱海のヨットハーバーでした
艇の数はさほど多くはありませんでしたが、静かな水面に船体を横たえるヨットを、春の日差しを浴びながらずっと眺めていました

大好きな映画のシーンを、その景色の中に重ね合わせて、しばし頭の中は銀幕の向こうへ...
映画の題名は「メッセージ・イン・ア・ボトル」

いつのまにか、時間は午後になっていました
お腹の空いたのに気がついて、日曜日のブランチを探しに、いそいそと賑やかな通りへ向かいました

熱海にて...  2003.3.9

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