小さなエッセイ

日々の暮らしの中に想うことをあれこれと書いています

2005年05月24日

離陸直前の機内で

その日は日曜日だったからだろうか?
飛行機は満席。
機内は、空気が不足しそうなほどビッシリの乗客で溢れていた。

宮崎空港、定時に動き出したANA608便は、
滑走路に入る前に、ピタリと動かなくなってしまった。
「ひとつ前に離陸する飛行機が、鳥とぶつかったため、
機体はしばらく離陸を待機しています」とアナウンスがあった。

私の前にいた赤ちゃんは、
席に着いたときから、ずっとぐずっていた。
そして、ついに爆発。大声で泣き初めてしまった。
そして、まるで合唱するように、少し後ろにいた赤ちゃん、
通路を挟んで、私の横から3席目にいた赤ちゃん。
あちこちで、幼い泣き声が響き初めた。

みんな、お母さんの里帰りだったのかな?
こんな窮屈な飛行機の中、赤ちゃんにはどんなにか不快だろう。
機体が停止している間、私の前の赤ちゃんの泣き声はますます大きくなっていった。
お母さんは、身体を揺らしてあやしていたけれど、泣き止まない。
赤ちゃんはのどが渇いてしまったのではないのかな?
哺乳瓶で飲み物をあげたらいいのに・・・などと、気になる私。

それにしても、身体を震わせるほどの赤ちゃんの泣き声、
久しぶりに聞いて、なんだかとても懐かしかった。
私も、大昔、両腕に大泣きする赤ん坊を抱きしめて、
途方にくれた若いママさんの時代があったっけ。古い話だけど!

やがて、15分近くして、
キーンとエンジン音が高くなり、機体がやっと動き出した。
不思議に、どの赤ちゃんも静かになる。
機体が離陸し、上空を飛び、振動が一定のリズムを刻むと、
どの赤ちゃんも、みんな眠ってしまったみたい。泣き疲れて・・・

若いお母さんたち、ごくろうさまでした。

投稿者 sako : 20:24 Write:20:24