日々の暮らしの中に想うことをあれこれと書いています
思い出のオニギリ、ありますか?
私の兄から(というより、母から)よく聞いた話です。
終戦の頃の話(なんと古い話でしょう)です。
小学校の遠足で、兄は母に、「大きなオニギリを握って」と注文。
食糧事情の悪かった時代、オニギリは子供にとってもご馳走だったのです。
そして兄は、大きな大きなオニギリを一個、リュックに詰めて遠足へ。
お弁当の時間、兄は、ワクワクしながら、
両手のひらに余るほどの大きなオニギリを、頬張ろうとした・・・
そのとき、大きなオニギリは、残酷にも、兄の手から地面へとドサッ!
泥だらけになったオニギリは、食べることもできず、
大きなオニギリ一個、お弁当に持っていった楽しい遠足は、
切ない思い出に変わったのでした。
もちろん、後になってみれば、懐かしくてのどかな思い出です。
さて・・・
私の心に残るオニギリは、
学生時代、遊びに行ったときに、友達が持ってきてくれたオニギリです。
彼女のお母さんが握ってくれたというオニギリ。
「ハイ!」と手の上に載せてくれたそのオニギリは、ズシんと重かった。
そして、まん丸のボール状で、普通サイズからは並外れて大きかった。
形から、まず、私のオニギリのイメージが崩れて、???と思いながら、
包まれていたクッキングホイルをめくる。
中は、ビッシリと海苔がはられて、真っ黒。
どこから食べよう?と思いながら、アグっと口を当てる。
「!!!」
大きなまん丸のオニギリの、中から出てきた具は、
なんと、コンビーフだった。
それも、大きなオニギリのあちこちに、いっぱい入っている。
そして、何より、それがすっごく美味しい! ご飯とピッタリ!
オニギリといえば、梅干、昆布、鮭・・・
昭和40年代のあの頃だったので、
私には、当たり前のオニギリしかイメージが無かった。
(それに比べて、今は、バリエーションが豊富です)
だから、オニギリの中にコンビーフなんて、考えもしなかった私。
「ビックリ!」と「美味しい!」とが入り混じりながら、
新しい味に出会った瞬間だった。
その後、彼女とどこかに出かけるときは、
彼女のお母さんの握ったオニギリを、
いつも、こっそり楽しみにしていたのでした。
忘れもしない、私のオニギリベスト1です。