小さなエッセイ

日々の暮らしの中に想うことをあれこれと書いています

2007年04月05日

お蔵

「お蔵みたいなものだと思ってました」

生徒さんの言葉に、私の頭に一瞬「?」が灯り、
そのあと、なんだかとっても楽しくなってしまった。

だけど、ちゃんと説明しておかないといけないから、
生徒さんに手を振りながら、慌てて説明を。

「いえいえ違うんですよ。ごみ箱はお蔵として使うものじゃないんです。
いらないものを捨てるための場所で、
基本的には、もう使わないことを前提として、ごみ箱に捨てるんです。
またそのうち使うかも、と、一時保管に使う場所ではないんですよ。」

生徒さんは、そうだったんだ! 初めて知った!という風に
コロコロと笑いながら、こう言われた。

「普段は使わないけど、たまに、前に入れておいたのを探し出して、
どんなだったかなあ? って見るのかな?
こんな写真があったのか!って。それは楽しいなあ。
だから、お蔵みたいな入れ物だと思って使ってましたよ。
最初からずっと、そのまま大事に溜めてあります」

最初に「ごみ箱」の説明をちゃんとしておかなかった私の責任。
でも、こんな風に理解して、ごみ箱を「お蔵」として使ってる方もいるんだ。
それは私の想像をはるかに超える。
そして、なんだかすごく楽しかった。

お蔵・・・という存在すら忘れかけていたけれど、
そうそう、お蔵って、何か秘密のものが出てきそうで、
ちょっとドキドキする場所。
残念ながら、ごみ箱は、ちっとも面白い場所じゃないけれど、
デスクトップの端っこにあるアイコンから、
そんなイメージを膨らませた生徒さんの想像力。

なんて素敵なんだろう、と思いませんか?

投稿者 sako : 20:34 Write:20:34