小さなエッセイ

日々の暮らしの中に想うことをあれこれと書いています

2007年11月25日

あの日の彼 あの日の彼女...

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webで目に留まった写真に写っているのは、せつないほどに懐かしいホテルの姿。
もう何年も前に壊されて、
過去の映像でさえ、まったく目にすることもなくなっていたから、
思わず飛びついてしまった。
ああ! 茅ヶ崎パシフィックホテルだ! って。

そのホテルから、車で15分ほどのところに住んでいたこともあって、
良く遊びに出かけた茅ヶ崎パシフィックホテル。
ボーリングを楽しんでいた父とは、毎週のように日曜の早朝ボーリングに通ってた。
友達と、プールの見えるカフェでアイスコーヒーを飲むのが好きだった。
小さなアクセサリーのお店で、キラキラした指輪を買った。
駐車場に車を置いて、海へと散歩に行った。

海岸を走る134号線を、江ノ島から茅ヶ崎へ走っていると、
道の右側、防砂林しか無い景色に、
突然目に飛び込んでくる奇抜な形のホテル。
今は、あの頃の海岸線とはまるで違う景色になってしまったから、
もう記憶を辿ることさえ無くなっていたけれど。

その写真は、カメラマンの横木安良夫さんの写真集「あの日の彼、あの日の彼女」の
その中の一枚だった。
それで、迷うことなく、その写真集をアマゾンでクリックしてしまうのだった。

それは、1967~1975年まで、彼が撮り続けていた作品の写真集。
そう、まさに私がちょうど青春の真っ只中に居たときの、
あのときの時間を切り取った写真集なのだ。
しかも・・・ カメラマン横木さんが通っていた大学は、私と同じ大学で、
私の方が1年だけ先輩になる。
同じときに、同じ場所で学び、同じ空を見て、同じ東京を見ていた。
感性だけは、まるで違っていたけれど、
(私はのほほん学生だったから、こんな写真を撮る目を持っていなかった)
彼の撮った作品の中に、まさに、私が息をしていた時間と空間があった。

それは、ページをめくるごとに、私の胸をドキドキさせて、
息苦しくなるほどに強烈に、私をあの頃へ引き戻した。

実は、私が卒業したあとに、
4年生だった横木さんとはちょっとばかり接点があった。
横木さんは全く覚えていないと思うけれど、
私は横木さんをしっかりと覚えていて、
あの頃から、他の学生とは何か違う息遣いを感じさせる人だった。
まさにその通り、写真家として、しっかりと自分を築かれて、
現在、押しも押されもせぬプロカメラマンとして活躍していられる。

その横木さんの青春時代に、彼がレンズを向けた被写体たち。

写真集の中に存在する若者たちのそれらの顔が、
私自身の「あの日」と、重なる・・・
それは、今の自分とはまるで別の自分のようで、
人は、いくつもの人生を、同時に生きているのだろうか?と、
そんなことを感じてしまう写真集だった。

茅ヶ崎パシフィックホテルに、もう一度行ってみたい・・・

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横木安良夫写真集 あの日の彼 あの日の彼女

投稿者 sako : 21:53 Write:21:53