小さなエッセイ

日々の暮らしの中に想うことをあれこれと書いています

2008年12月20日

文學全集

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「昭和38年発行」と書いてあるから、45年も昔の本たち。

廊下に積まれた全集の名は、「日本現代文學全集」
先日、夫が納戸の整理をしていて、奥の棚から、
15年ぶりに引っ張り出してきた本だった。

既に黄色く変色しているその本たちは、
かつては私の母の本だった。
私と年の離れた兄が、読書家の母のために、
お給料日のたびに、一冊ずつプレゼントしていたものだった。

亡くなった母の本棚から、
興味のありそうな本だけ、私が自宅へ引き取った。
全部で100冊はあったかもしれないけれど、
そんなには引き取れない。
その他は処分されて、やっとこれだけ生き残った本たち。

母はよく本を読む女性だった。
読む本が無くなると、私が本屋さんへ買いに行かされた。
「オール読物」「文芸春秋」「小説新潮」・・・
子供の私は、分厚いそんな文芸雑誌のどこが面白いのか、
不思議に思いながら、急いで本屋さんへ走っていく。

走るのは理由があった。
母の本を買うついでに、
マンガを買っても良いことになっていたから。
私が買うのは、いつも「少女クラブ」と決まっていた。

その母の遺品の本たちを、いつか読もう・・・と思いながら、
まだ1冊も読んでいなかった。
納戸の整理をして、古い本も処分するという話になっていたけど、
いえ、だめ! 処分は取りやめ。やっぱり読みたい。
たとえ、数冊だけでも。

母の手垢の付いた本、ほとんど読まれなかったらしい本。
どちらからも、母の好みが浮き出されてきて、
懐かしい母の、本を読む姿が、私の胸の中をいっぱいにする。

だけど、文字が小さいのね~
なのに母は、老眼鏡もかけずに読んでいた。
そして、当然のごとく、旧仮名遣い。
きっと慣れるまで、少し時間がかかりそうだけど、
作者が著したままの仮名遣いで読むことで、
その情景が、さぞかし生き生きとしてくることだろう。

まず、私の好きな作家「谷崎潤一郎」から読み始めようかな。
来年は、この文學全集に染まってみます・・・
ん? 何冊くらい、読めるでしょうか?

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投稿者 sako : 21:20 Write:21:20